身近なお店で食材を調達できるかどうかは暮らしやすさを考える上で重要なポイントで、特に生鮮食品が買えるスーパーなどがほとんどないという問題を抱える地域は「食の砂漠(フードデザート)」と呼ばれています。こうした問題に加え、不健康な食事を提供する店ばかりが軒を連ねる「食の沼地(フードスワンプ)」に住む人は、肥満との関係が深いがんでの死亡率が非常に高いことが確かめられました。

「食の砂漠」という言葉が生まれた1990年代以降、多くの研究によりこの問題の具体像が明らかになってきました。例えばアメリカの場合、裕福な地区には貧しい地区の3倍のスーパーマーケットがあり、白人が多く住む地区には黒人が多数を占める地区に比べて4倍のスーパーマーケットがあるとのこと。また、自動車への依存度が高いオーストラリア・西シドニーの郊外の多くは飲食店がなく、あったとしても85%がファストフード店で占められています。

健康的な食事に欠かせない生鮮食品を扱うスーパーへのアクセスの悪さが、住人の健康にどのような影響を与えるのかを調べるべく、アメリカ・オーガスタ大学のマルコム・セス・ベベル氏らの研究チームは、全米3142郡の96.7%に相当する3038の郡を対象とした調査を行いました。


※以下省略。記事全文はソース元にて

2023年07月08日 22時00分
https://gigazine.net/news/20230708-food-swamps-health-risks/


■引用元記事
'Food Swamps': Scientists Explain The Health Risks of Living Inside Them
https://www.sciencealert.com/food-swamps-scientists-explain-the-health-risks-of-living-inside-them

■論文
Association of Food Deserts and Food Swamps With Obesity-Related Cancer Mortality in the US
https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/fullarticle/2804691