コロナ禍の家庭で活躍してくれる空気清浄機。消毒しようと手指用のアルコールを機械にもプシュッ……。

 実はこの行為がNGであることを、研究者が実験で確かめた。

好調の空気清浄機、「HEPAフィルター」がエアロゾル捕集
 新型コロナウイルスの感染対策として有効な換気は、残暑厳しい中で室内温度を上げてしまい、熱中症対策との両立が難しい。そんな時にも活躍するのがウイルスを含むエアロゾルを捕集する空気清浄機だ。

 コロナ禍で、売れ行きは伸びている。

 日本電機工業会の統計によると、2020年度の国内出荷数は前年度比76・9%増の358万6千台と急増。21年度の見込み数は263万2千台と下がるものの、「高水準を維持しており、過去10年平均は上回る」としている。

 感染対策に効果的な換気の研究などをしている電気通信大の石垣陽・特任准教授によると、家庭用の空気清浄機を選ぶポイントはフィルターの性能だ。

 直径0・3マイクロメートルの粒子を99・97%以上捕集できる「HEPA(ヘパ)フィルター」が備わっているものが適しているという。家庭用では、HEPAフィルターは不織布をアコーディオンのように幾重にも折りたたんだ形が一般的だ。

フィルターの捕集能力は、不織布のすき間の狭さよりも、帯電していることでエアロゾルがくっつく方の影響が大きい。

フィルターにアルコール実験、果たして結果は
 そこで石垣さんらは、静電気の抑制に使われることもあるアルコールが、捕集能力にどのような影響を与えるか、実験した。

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