性行為はパートナーと良好な関係を築くために重要な要素の1つですが、中には「パートナーの性的欲求が薄くて欲求不満がたまってしまう」という悩みを抱えている人もいるはず。新たな研究では、「家事や雑用の分担がパートナーと対等である女性ほど性的欲求が強い」という結果が示されました。

(中略)

オーストラリア・スウィンバーン工科大学の心理学者であるエヴァ・ヨハンセン氏らの研究チームは、「家事や雑用の負担がパートナーとの関係にどのような影響を及ぼすのか?」という疑問について、女性の性的欲求に焦点を当てた研究を行いました。オーストラリアの女性を対象にした2020年の調査では、性的欲求の薄さは50%以上の女性に影響を与えていることが示されているとのこと。

(中略)

研究チームはパートナーを持つ18歳~39歳のオーストラリア人女性299人を対象に、性的欲求および人間関係についてアンケート調査を行いました。今回のアンケートにはダイアディック欲望とソロ欲望という2種類の性的欲求に加え、家事の負担、精神的負荷(社会活動の調整や金銭の管理など)、自分とパートナーのどちらが多くの余暇を持っていたかなどの評価項目が含まれていました。

(中略)

研究チームはアンケート調査の結果を基に、被験者を「平等な仕事グループ(女性とパートナーの家事分担が平等)」「女性の仕事グループ(女性の方が家事分担が多い)」「パートナーの仕事グループ(パートナーの方が家事分担が多い)」の3グループに分け、公平性の違いが女性の性的欲求に及ぼす影響を分析しました。

分析の結果、自分とパートナーの負担割合が平等だと評価した「平等な仕事グループ」の女性は、そうでない女性よりもパートナーとの関係の満足度が高く、ダイアディック欲望も大きいことが判明しました。残念なことに「パートナーの仕事グループ」の女性は少なすぎて正確な評価ができなかったものの、「女性の仕事グループ」の女性は明らかにダイアディック欲望が減退しており、パートナーとの関係にも満足していなかったと研究チームは報告しています。

(中略)

研究チームは今回の発見について、女性がパートナーとの関係における平等さを感じることで満足を感じ、それが相手への性的欲求に影響するというダイナミズムを証明するものだと主張。「今回の研究結果は、女性がパートナーとの関係において負担する仕事量に対処することが、女性の薄い性的欲求への対応策となることを示唆しています」と述べました。

※記事全文はソース元にて


2022年08月22日 23時00分
https://gigazine.net/news/20220822-women-libido-partners-share-housework/


■関連リンク

パートナーとの関係性が及ぼす女性の性的欲求についての研究論文
Fairer Sex: The Role of Relationship Equity in Female Sexual Desire
https://doi.org/10.1080/00224499.2022.2079111

引用元記事
Don't blame women for low libido. Sexual sparks fly when partners do their share of chores – including calling the plumber
https://theconversation.com/dont-blame-women-for-low-libido-sexual-sparks-fly-when-partners-do-their-share-of-chores-including-calling-the-plumber-185401