精子、卵子、子宮を使わずに「マウスの人工合成胚」の作成に成功!

 その命は人工合成によって作られました。

 イスラエルのワイツマン科学研究所(WIS)で行われた研究によれば、3種類の幹細胞を混ぜ合わせて合成することで、人工的なマウス合成胚を作成することに成功した、とのこと。

 通常、哺乳類の胚を作るには精子と卵子と子宮の3つが必要とされていますが、今回の研究では試験管で培養されている幹細胞のみを材料にして、鼓動する心臓・複雑なシワのある脳・腸・肝臓を備えた生きている胚の創造に成功しています。

 この技術(人工合成胚作製技術)が発展してヒト細胞に応用できれば、幹細胞から胎児を直接作成することができるようになり、不妊治療や移植用臓器生産工場として利用することができるでしょう。

 しかし一部の研究者たちは、人工合成胚と自然胚の境界が揺らくことが倫理的議論を呼ぶことになると警鐘を鳴らしています。

 現在、自然なヒト胚は14日間しか培養することが許されていませんが、人工合成胚の培養には特に規則がもうけられいないからです。

 私たちは現実のものとなった人工合成胚を自然胚とどのように区別したらいいのでしょうか?

 研究内容の詳細は2022年8月1日に『Cell』にて公開されました。

(以下略、続きはソースでご確認ください)

ナゾロジー 2022.08.09
https://nazology.net/archives/113051