「体力がない人はメンタルヘルスが悪化しやすい」という研究結果

 適度に運動して体力を維持することが身体的な健康にとって重要だということは広く知られていますが、15万人以上の人々を7年のスパンで調査した新たな研究では、「体力がない人はメンタルヘルスが悪化する可能性が高い」ことが判明しました。

 Individual and combined associations between cardiorespiratory fitness and grip strength with common mental disorders: a prospective cohort study in the UK Biobank | BMC Medicine | Full Text
 https://bmcmedicine.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12916-020-01782-9

 Longitudinal study finds lack of physical fitness is linked to heightened risk of mental disorders
 https://www.psypost.org/2020/11/longitudinal-study-finds-lack-of-physical-fitness-is-linked-to-heightened-risk-of-mental-disorders-58541

 論文の筆頭著者でありロンドン大学医学部の博士課程に在籍するAaron Kandola氏は、「体力は身体的健康の重要な予測因子ですが、これと比較すると精神的健康との関係はよくわかっていません。
 体力がメンタルヘルスに関連している場合、私たちが考えている身体的健康とメンタルヘルスの相互作用についての新たなアイデアを強化します」と述べています。

 過去の研究でも「運動量が多い人はメンタルヘルスが悪化する可能性が低い」ということはわかっていましたが、ほとんどの研究は運動量の測定を被験者の自己申告に依存しており、客観的な測定が行われたものは少ないとのこと。
 そこでKandola氏らの研究チームは、イギリスで行われている長期的な追跡調査のUKバイオバンクに登録された、40〜69歳の中高年15万2978人のデータを分析しました。

 被験者は調査開始時に、次第に負荷が重くなるエアロバイクを用いて心肺フィットネス(CRF)を測定したほか、握力計を用いた握力測定も行いました。
 また、被験者はメンタルヘルスの症状について調査するアンケートにも回答し、うつ病と不安障害についても調査されたとのこと。
 そして調査開始から7年後、被験者は再びメンタルヘルスに関するアンケートに回答しました。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

Gigazine 2020年12月20日 15時00分
https://gigazine.net/news/20201220-lack-physical-fitness-link-mental-disorder/