風疹検査、目標に遠く及ばず 無料クーポン配布前倒しへ

 風疹の予防接種を受ける機会のなかった41〜58歳の男性への抗体検査が、目標の920万人の3割未満にとどまっていると、厚生労働省が17日あった専門家の部会で公表した。
 検査を受けるための無料クーポン券を配った世代で未使用の人には改めて検査を勧め、まだ配っていない世代への配布も前倒しする方針が了承された。

 風疹は、せきなどで感染が広がる。
 感染力が強く、免疫がないと感染した1人から5〜7人が感染するとされる。
 男性の一部の世代は公的な予防接種がなかったため、十分な免疫を持っていない。
 そのため厚労省は、1962年4月2日〜79年4月1日生まれのすべての男性を対象に、2019年4月から3年かけて、自治体を通じて抗体検査の無料クーポン券を順次配布する計画を策定。
 検査と予防接種を推奨してきた。

 当初は東京オリンピック・パラリンピックを見据え、20年7月までに約480万人、最終的には22年3月までに約920万人が検査を受けることを目標に掲げていた。
 だが、今年10月までの実績は計250万人と目標を大きく下回る。
 このため、20年7月までの目標を21年7月までに延長していた。

 厚労省は、来年度の予定だった1962年4月2日〜66年4月1日生まれの男性約319万人への無料クーポンの配布を前倒しする。
 目標は、新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ、来年夏をめどに見直す方針だ。(富田洸平)

朝日新聞デジタル 12/18(金) 10:55
https://news.yahoo.co.jp/articles/ba34367f16a7cbed7e20b918aa37aaefe6f7c387