はやぶさ2、カプセル地球帰還 豪州砂漠に着地―回収、試料分析へ・JAXA

 探査機「はやぶさ2」から分離されたカプセルが6日午前2時半ごろ、オーストラリア上空の大気圏に突入した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は同4時45分ごろ、計画通り豪州南部ウーメラ付近の砂漠で着地したカプセルを発見。中には小惑星「りゅうぐう」の砂が入っているとみられ、回収して分析を進める。

 小惑星の砂の回収に成功すれば、2010年に初代「はやぶさ」が「イトカワ」から持ち帰って以来の快挙となる。有機物や水を含むとされる炭素質(C型)小惑星からの回収は世界初で、太陽系の成り立ちや生命の起源に迫る手掛かりになると期待される。
 直径40センチのカプセルは5日午後2時半、高度約22万キロではやぶさ2から分離。秒速12キロで大気圏に突入し、現地では流れ星のように光る「火球」が観測された。
 計画では、高度約10キロでパラシュートを開いて降下。現地に派遣されたJAXAの回収班はカプセルが発する信号電波(ビーコン)で位置を推定し、ヘリコプターで確認に向かった。

時事通信 2020年12月06日05時18分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2020120600071