南海トラフ地震との関連性が指摘されている、プレート境界がゆっくりとずれ動く現象=「ゆっくりすべり」について、気象庁は東海地方で行っていたリアルタイムでのデータの監視を、25日から近畿と四国を含む南海トラフ沿い全域に拡大することになりました。
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「ゆっくりすべり」は陸側のプレートと海側のプレートの境目が、通常の地震のような揺れを伴わずにゆっくりとずれ動く現象で、大規模地震との関連性が指摘されています。
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「ゆっくりすべり」を観測する「ひずみ計」は、かつて、予知できる可能性があるとされていた東海地震を念頭に静岡県や愛知県周辺に整備され、気象庁がリアルタイムでデータを監視してきました。
一方、産業技術総合研究所は愛知県から高知県にかけての12か所に、研究目的でひずみ計を設置していますが、25日午前11時からは、これらのひずみ計のデータもリアルタイムで気象庁に送られ、24時間監視されることになりました。

気象庁は南海トラフ沿いでふだんと異なる変化が観測された場合、「南海トラフ地震臨時情報」を発表しますが、監視の強化によって、より迅速な情報発表につなげたいとしています。

そのうえで「臨時情報が発表されないまま、突発的に南海トラフ地震が起きることもある。いつ起きてもおかしくないという意識で備えてほしい」と呼びかけています。

NHKニュース
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