0001しじみ ◆fbtBqopam767 しじみ ★
2020/05/03(日) 06:20:58.55ID:CAP_USER奇妙な大型恐竜スピノサウルスにまつわる長年の謎に、一つの答えが示された。ほとんどの恐竜が陸上で暮らすなかで、この恐竜は船のオールのような尾をもち、水中を泳いでいたというのだ。研究成果は、4月29日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。
スピノサウルスは大型の肉食恐竜で、その体長はティラノサウルスよりも長い15m、体重は7トンもあった。背中には巨大な帆のような突起があり、口はワニのように長く、円錐形の歯が密生していた。人々はその巨体をこれまで何度も再現してきたが、どれもほかの恐竜たちと同様の、先端に向かって細くなる長い尾をつけていた。
モロッコ、ハッサン2世大学を訪れた私(マイケル・グレシュコ、ナショナル ジオグラフィックのライター)の目の前には、こうした従来の再現図を覆す化石が横たえられていた。これらの骨を組み合わせると、ほぼ完全な尾になる。これは初めての発見だ。すべての化石を尾の形に並べるにはテーブルが5台必要で、驚いたことに、骨でできた巨大なオールのような形をしている。
奇妙な大型恐竜スピノサウルスにまつわる長年の謎に、一つの答えが示された。ほとんどの恐竜が陸上で暮らすなかで、この恐竜は船のオールのような尾をもち、水中を泳いでいたというのだ。研究成果は、4月29日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された。
スピノサウルスは大型の肉食恐竜で、その体長はティラノサウルスよりも長い15m、体重は7トンもあった。背中には巨大な帆のような突起があり、口はワニのように長く、円錐形の歯が密生していた。人々はその巨体をこれまで何度も再現してきたが、どれもほかの恐竜たちと同様の、先端に向かって細くなる長い尾をつけていた。
モロッコ、ハッサン2世大学を訪れた私(マイケル・グレシュコ、ナショナル ジオグラフィックのライター)の目の前には、こうした従来の再現図を覆す化石が横たえられていた。これらの骨を組み合わせると、ほぼ完全な尾になる。これは初めての発見だ。すべての化石を尾の形に並べるにはテーブルが5台必要で、驚いたことに、骨でできた巨大なオールのような形をしている。
論文によると、今回発見されたスピノサウルス・エジプティアクス(Spinosaurus aegyptiacus)の尾は、これまでに見つかっている大型恐竜のなかで、最も極端に水生に適応した例だという。過去の地球で最も繁栄した動物「恐竜」のなかで、この異端児がどのような暮らしを送っていたかを教えてくれるのだ。
多くの尾椎からは長さ60cm近い繊細なとげが伸びていて、尾の全体をオールのような形にしている。個々の尾椎を連結しているコブは、尾の先の方ではほぼ消失し、尾をくねらせて水中を泳げるようにしている。スピノサウルスが暮らしていた大河を移動したり、巨大な魚を追いかけたりするのに役立っていたと考えられる。
ナショナル ジオグラフィック協会のエマージング・エクスプローラーで、この化石を調べる研究チームのリーダーである米デトロイト・マーシー大学の古生物学者ニザール・イブラヒム氏は、「この恐竜は『魚の尾びれ』を手に入れようとしていたのです」と語る。
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■長年の謎
スピノサウルスがどのくらいの時間泳いでいたのか、つまり、この大型の肉食恐竜がどのくらい水生生活に近づいていたのかについては、古生物学者の間で長年にわたる論争があった。今回明らかになった骨の構造は、この問題に新たな説得力ある証拠を与えてくれる。
イブラヒム氏が率いる研究チームは2014年に、スピノサウルスが半水生であることを初めて確認できたと主張したが、その化石は本当にスピノサウルス・エジプティアクスのものなのか、そもそも1個体のものなのかとする疑問の声が上がっていた。
スピノサウルスが生きた時代は今から9500万〜1億年前の白亜紀で、この頃にはイルカに似た魚竜イクチオサウルスや首長竜プレシオサウルスなどの爬虫類が海洋環境で暮らせるように進化していた。しかし、恐竜時代の海にすんでいたこれらの海生爬虫類は、進化系統樹の上では恐竜とは別の枝に位置している。スピノサウルスのような真の恐竜は、陸上で生活するものと長らく考えられてきた。
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