1000人まで65日、2000人まで11日 : 新型コロナウイルス感染、指数関数的に増加
2020.04.02
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h00691/
ニッポンドットコム、nippon.com
https://www.nippon.com/ja/

■■記事全文

毎日1000人単位で感染者が増加し、都市が封鎖されるような危機的状況に陥っている欧米諸国と比べると、日本はまだ大丈夫なような気がしてましう。
しかし、静かに指数関数的な増加が始まっていることに注意しなければならなない。

新型コロナウイルス感染症が引き起こす大混乱は中国・武漢から始まった。
感染者数の推移のグラフを見ると、3月の月初には8万人の感染者を数えた中国だけが突出していて、数千人規模の韓国が急増地帯と警戒されていた。それ以外の国ではせいぜい数十人〜数百人の感染者しかいなかった。

欧米諸国で最初に感染者が急増したのはイタリアだった。当初は「イタリアだけが特殊」と考えられていたのではないだろうか。
3月前半までは多くの国では感染者数は極めて低いレベルに抑えられていた。
トレンドが変化したのは3月半ば頃。欧米各国で感染者の急拡大が始まり、米国、イタリア、スペインではあっという間に中国の感染者数を上回った。

この折れ線グラフの中では、日本の感染者数は極めて低いレベルに抑えられているように見える。
https://www.nippon.com/ja/ncommon/contents/japan-data/192542/192542.png

しかし、日本だけを取り出してみると、3下旬に入って明らかに増加ペースにアクセルがかかっている。累計感染者が1000人になるまで65日を要したのに、1000人を超えた後、2000人に到達するまでわずか11日だった。

「欧米諸国と比べたら、日本は少ない」と油断するのではなく、半月遅れで米国やスペイン、ドイツと同じような感染爆発の入り口に差し掛かっているのかもしれない。

換気の悪い「密閉」空間、多くの人が集まる「密集」場所、間近で会話する「密接」場面
―― といった「3つの密」を避けるように政府や各自自治体が呼び掛けている。指数関数的な急増を防ぐために、一人ひとりの自覚が問われている。
https://www.nippon.com/ja/ncommon/contents/japan-data/192695/192695.png