インターネットやクラウドコンピューティングを支えるデータセンターは、IT技術の普及により世界中で増加しています。しかし、大量の機器がぎっしり詰まって膨大な電力を消費しているというイメージに反して、データセンターが消費する電力はそれほど増加していないと指摘されています。

Recalibrating global data center energy-use estimates | Science
https://science.sciencemag.org/content/367/6481/984

Data centers use less energy than you think
https://techxplore.com/news/2020-02-centers-energy.html

Cloud Computing Is Not the Energy Hog That Had Been Feared - The New York Times
https://www.nytimes.com/2020/02/27/technology/cloud-computing-energy-usage.html


Data Centers Aren't Devouring the Planet's Electricity—Yet | WIRED
https://www.wired.com/story/data-centers-not-devouring-planet-electricity-yet/

Data Centers Aren't The Energy Suckers They're Portrayed As Being | IFLScience
https://www.iflscience.com/technology/data-centers-arent-the-energy-suckers-portrayed-as-being/

過去の研究により、全世界のデータセンターが消費する電力は2030年までに世界の電力の51%に達するとのシミュレーション結果が示されるなど、これまではデータセンターの消費電力の増加は深刻な問題だとされてきました。ところが、アメリカのローレンス・バークレー国立研究所や調査会社Koomey Analyticsの研究者らの共同調査により、データセンターの消費電力が技術の進歩で効率化された結果、データ需要の伸びに比べて電力の消費がほぼ横ばいであることが明らかになりました。

具体的には、全世界のデータセンターが2010年に消費した電力は、世界の電力消費の1%に相当する約194テラワットでしたが、2018年の消費電力は約205テラワットで、伸び率にしてわずか6%にとどまっていました。その間に、データセンターの処理容量が6倍、トラフィックが10倍、ストレージ容量が25倍に増えていることを考えると、消費電力の増加は非常に少なく抑えられているといえます。


論文の筆頭著者であるノースウェスタン大学のEric Masanet准教授は「普及型のサーバーが演算に要する電力は、CPUの効率化やアイドル時の消費電力の低下などにより、2010〜2018年の間に4分の1にまで減少していました。これにより、性能が約6倍になる一方で、消費電力の伸びは6%にとどまっています」とコメント。論文の共著者であるJonathan Koomey氏は「今回の研究が、大規模なデータセンターを悪役だと思っている一般の人々のイメージをリセットしてくれることを期待しています」と話しました。

続きはソースで

https://i.gzn.jp/img/2020/02/28/data-center-energy-usage/s0704.jpg
https://gigazine.net/news/20200228-data-center-energy-usage/