0001しじみ ◆fbtBqopam767 しじみ ★
2020/03/07(土) 16:21:22.68ID:CAP_USER→生物ニューロンと人工ニューロンが、人工シナプスによって繋がったのは世界で初めて
脳をインターネットに繋いで、世界中の情報を獲得する」
SFのような科学技術の時代は、今まさに幕開けしたところです。
英国サウサンプトン大学のテミス・プロドロマキス氏らの研究により、ラットの脳にある生物ニューロンと人工ニューロンの通信が可能になりました。
この2つは、インターネットを介して人工シナプスに接続され、リアルタイムで情報交信しました。
研究の詳細は2月25日、「Nature Scientific Reports」誌に掲載されました。
Memristive synapses connect brain and silicon spiking neurons
https://www.nature.com/articles/s41598-020-58831-9
■脳をインターネットに繋ぐ試み
脳には多くの神経細胞が存在しており、それら1つ1つをニューロンと呼びます。
そして、ニューロン同士は「シナプス」と呼ばれるバイパスで繋がっています。
シナプスがニューロンからの情報を伝達しやすい形式に変換することで、スムーズな情報伝達ができるのです。
人が作ったものには、脳の仕組みと似たものがあります。インターネットです。
「ニューロン同士」が「シナプス」によって繋がり「脳」を形成しているように、世界中の「コンピューター」同士が「ネット回線」によって繋がり、「インターネット」を形成しています。
そして、ニューロンもコンピューターも電子信号によって情報を送受信します。
脳とインターネットの類似性は、多くの人を「人間の脳をwebにリンクさせる」というアイデアへと導きました。「人間はあらゆる情報を世界中から獲得できるかもしれない」と想像するわけです。
実際に、多くの科学者たちによって、人間の脳ニューロンをwebに繋げる取り組みがなされてきました。
そして、遂に、そのための大きな一歩を踏み出すことに成功しました。
生物のニューロンと人工ニューロン(機械)を、インターネットを介して通信することに成功したのです。
生物ニューロンと人工ニューロンは互いに人工シナプスに繋がれます。そして人工シナプスはハイブリットネットワークと呼ばれるネットワークに接続され、インターネット上で情報を伝達できます。
■スイスの生物ニューロンは、イタリアの人工ニューロンと交信する
https://i2.wp.com/nazology.net/wp-content/uploads/2020/03/1_bJno_65dJ7Sq-mCX62hffg-e1583398523526.png
この研究は、相互作用する3つの要素で構成されています。
1つ目の要素は、生物ニューロンです。スイスのチューリッヒ大学にて、ラットのニューロンが培養され、そこから電気信号を送受信できるようにしました。
2つ目の要素は、人工ニューロンです。イタリアのパドヴァ大学で開発され、シリコンマイクロチップ上に配置されました。生物ニューロンと同様に、電子信号を送受信できます。
3つ目の要素は、人工シナプスです。英国のサザンプトン大学で開発されました。生物ニューロンから人工ニューロンへ、および逆方向へ情報転送するための物理装置です。
ちなみに、生物シナプスと同様、情報伝達は一方通行なので、2つの人工シナプスを用意することにより、送受信が可能になっています。
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3つの大学は、離れた場所でそれぞれをインターネットに繋ぐことにより、電子信号をリアルタイムで送受信することに成功しました。
この3つの要素がネットワークで統合されたのは世界で初めてです。
プロドロマキス教授は、この研究について次のように述べています。
「この開発は、生物ニューロンと人工ニューロンをグルーバルネットワークで通信するという、ニューロエレクトロニクスのインターネット基礎を築きます。他方、神経補綴技術に新しい展望をもたらし、脳の機能不全な部分をAIチップで置き換える研究への道を開きます」
今後、脳をインターネットに繋げる技術の進展だけでなく、医療分野への応用も期待できるでしょう。
https://nazology.net/archives/53604