2019年12月17日19時00分
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太陽系外の惑星の名前を一般公募で決める国際天文学連合(IAU)のキャンペーンで、日本からの提案が認められた。惑星は「ちゅら」、その惑星が回る太陽にあたる恒星は「カムイ」と命名された。今後、世界共通の天体名として用いられる。IAUが17日発表した。

 対象となったのは、約100の系外惑星。惑星系の中心にある恒星もセットで名前が募集された。日本に割り当てられたのは、地球から410光年先のかんむり座の方向にある恒星「HD145457」と、その周りを回る木星とほぼ同じ大きさの巨大ガス惑星。2010年にハワイのすばる望遠鏡などで発見された。

 「ちゅら」は沖縄で「美しい」を、「カムイ」はアイヌ民族の言葉で「神」を意味する。国内審査で、日本の文化の多様性を表す命名として約700件の応募の中から選ばれた。自然への尊敬や畏怖(いふ)の思いが込められているという。15年にも系外惑星の名前を公募で決めるキャンペーンがあり、日本が提案した「アマテル」などが命名されている。

 太陽系外の惑星は、今年のノーベル物理学賞の受賞テーマ。これまでに発見された惑星は4千を超え、生命が生きられそうな惑星も見つかっている。(石倉徹也)