11/14(木) 8:55配信
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 銀河系(天の川銀河)を時速約600万キロの超高速で移動している恒星を発見したと、米カーネギーメロン大などの国際研究チームが14日までに英王立天文学会月報に発表した。銀河系の中心にある巨大ブラックホールに、互いに回り合う連星が接近した際、片方の恒星が猛烈な重力の影響ではじき出されたと考えられ、約1億年後には銀河系の外へ飛び出すという。

 この恒星「S5―HVS1」はオーストラリアにある口径3.9メートルのアングロ・オーストラリアン望遠鏡で発見された。銀河系を高速で移動する恒星はこれまでも見つかっているが、つる座の方向、2万9000光年先と近かったため、欧州の天文衛星ガイアなども使って詳細に観測。その結果、約500万年前に銀河系の中心付近からはじき出されたとみられることが分かった。 

 この恒星はかつてはもう一つの恒星とペアの連星だったと考えられる。ブラックホールに近づいた際、猛烈な重力で相手の星を取られる一方、自らは回転運動の勢いが増し、秒速1800キロ近いスピードではじき出された可能性が高いという。