ペットの熱中症、最多は家の中? 警視庁も注意喚起「犬や猫は体温を調整する力が弱い」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190814-00010001-bfj-sctch
2019/8/14(水) 6:50配信
YAHOO!JAPAN NEWS,https://news.yahoo.co.jp
BuzzFeed Japan,https://www.buzzfeed.com/jp?country=ja-jp

【科学(学問)ニュース+、記事全文】
(画像)動物は汗腺が少ないため、体温調整が難しい。主に対流や呼吸で放熱しているが、気温が体温と近くなると呼吸による放熱が困難になるという
https://amd.c.yimg.jp/amd/20190814-00010001-bfj-000-2-view.jpg
「人間だけでなく、ペットも熱中症になります」と警視庁警備部災害対策課がTwitterで注意喚起している。投稿は「犬や猫は体温を調整する力が弱く、暑さや高い湿度が苦手です。高温になる自動車内などは特に注意して下さい。また、室内飼いでも(1)エアコンで室温を調整する(2)扇風機で空気を循環させる(3)飲み水を多めに置くなど、熱中症対策を忘れずに」と続く。ペットの熱中症はどんな時に起こるのか? どのように処置をすれば良いのか?【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

(画像)警視庁警備課災害対策課のツイート
https://amd.c.yimg.jp/amd/20190814-00010001-bfj-001-2-view.jpg
ペットの熱中症、その症状は?
・警視庁警備部災害対策課(@MPD_bousai)は、主な症状と応急処置の方法をTwitter上で公開。またたく間に拡散された

■犬や猫の熱中症の症状
1)初期〜中期の症状
・いつもより呼吸が荒く、よだれを沢山垂らしている
・ふらついて歩けなくなり、ぐったりしている
・心拍数があがっている
・体温が高い(40度を超えると異常である)
・目が赤く充血し、歯口が真っ赤(どす黒く)になる

2)さらに進んだ症状
・下痢や嘔吐を繰り返す
・意識がもうろうとしていたり、消失している
・けいれん発作を起こしている

■対処方法(応急処置について
・日陰で休ませる
・水を飲ませる
・体をゆっくり冷やす
・応急処置を過信せず、早めに獣医に相談する
------------------------------

(画像)アイペット損害保険株式会社が2019年6月に発表した「ペットの熱中症を疑ったとき、どのような症状が見られたか?」というアンケート結果。調査対象は1052名
https://amd.c.yimg.jp/amd/20190814-00010001-bfj-002-2-view.jpg
また、アイペット損害保険株式会社はペットの熱中症に関する調査を実施。飼い主がペットの熱中症を疑ったサインとしては「ぐったりしていた」が最多の結果となった。その他には「息苦しそう」、「ふらふらしている」、「食欲の低下」、「水を飲まない」なども挙げられている

(画像)「ペットの熱中症を疑ったとき、どのような状況だったか」
https://amd.c.yimg.jp/amd/20190814-00010001-bfj-003-2-view.jpg
実は多い「家の中」での熱中症
同社のアンケートでは「ペットの熱中症を疑ったとき、どのような状況だったか」という質問もあった。回答を見ると、最多は「家の中でお留守番中」。ついで「お散歩中」、「家で一緒にいるとき」と続く。気温が上がりやすい車中よりも、家の中が圧倒的に多い結果となった

冒頭の警視庁災害対策課のTwitterにも記載されているが、室内飼いでも

1)エアコンで室温を調整する
2)扇風機で空気を循環させる
3)飲み水を多めに置く
といった対策が必要だろう

環境省の「令和元年度熱中症対策シンポジウム」での資料によると、ペット類は体を毛で覆われているだけでなく、汗腺が人間よりも少ないため体温調節が難しいという。汗をかかない動物たちは主に対流や呼吸によって放熱するが、気温が体温と同程度に上昇すると呼吸での体温調節も困難になるそうだ

(画像)環境省が公開しているイラスト。水色の部分を冷やす
https://amd.c.yimg.jp/amd/20190814-00010001-bfj-004-2-view.jpg
・応急処置の方法は?
1)日陰で涼しく風通しが良い場所に寝かし、水を飲ませる
2)身体に濡れタオルを巻く(常温の水を使う)
3)保冷剤をタオルで巻いたものにゃ濡れタオルを、首筋の前側、前足の付け根内側、後足の内股に当て、ゆっくりと冷やす
4)激しい呼吸が落ち着くまで休ませる

警視庁だけでなく、環境省も同じく熱中症の応急処置について公開している。熱中症の症状が見られたら

1)速やかに涼しい場所に移動し
2)体に水をかけ
3)後頭部、足先、首、脇、後ろ足の付け根を重点的に冷やす
としている

体温が下がったとしても脳や内臓に障害が残る可能性があるため、速やかに動物病院に運ぶよう呼びかけている