米国が開発中のスーパーコンピューターは、現在もっとも演算能力が高いシステムと比べて、およそ7倍高速になる見込みだという。

5億ドルの費用を投じて米エネルギー省(DOE)が開発中のスーパーコンピューター「オーロラ(Aurora)」は、毎秒100京回超の計算が可能なエクサスケールの性能に到達する、米国初のコンピューターとなる見込みだ。もっとも性能が近いライバルは、「サミット(Summit)」。サミットはIBMが開発したスーパーコンピューターで、開発費用はおよそ2億ドル。昨年の世界のコンピューター・ランキング(トップ500)で第1位に輝いていた。

オーロラは、シカゴ郊外にあるアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)に設置される予定で、インテルなどが製造する。2021年の稼働開始を予定している。

より高速なスーパーコンピューターの開発は、気候変動モデルや新薬の開発などの分野の研究に役立つ。今回の発表は、特にスーパーコンピューター分野における中国と米国の技術競争の観点からも見る必要がありそうだ。

https://cdn.technologyreview.jp/wp-content/uploads/sites/2/2019/03/19223304/supercomputer-getty.jpg

https://www.technologyreview.jp/nl/the-us-is-building-a-500m-exascale-computer-that-will-be-the-worlds-most-powerful/