1818年に発見された、「ベレニケ」と呼ばれるプトレマイオス朝の遺跡。ここは2012年に発掘が再開されるまで、詳しいことが明らかとされていなかった。

しかし、巨大な要塞が建設されていたことがこのたび判明し、当時戦争で利用されていた像に関する貿易の情報も明らかになりつつある。

■エジプト紅海沿岸で巨大要塞発見

先日、エジプト紅海沿岸の遺跡ベレニケで、アメリカの考古学研究チームによって巨大な要塞跡が発見された。

これは、2300年ほど前、エジプトがプトレマイオスによって統治されていた時代に建設されたもので、紅海から守るためのものと見られる。

要塞は大規模で、大きな部分は160m×80mにもなり、要塞の西側は2重に造られている。要塞の中には巨大な中庭が設けられ、地下水と雨水17,000L分を貯蓄できる合計2つの巨大プールも見つけられた。これは、当時の気候が現在よりも湿度の高い気候だった可能性を示唆している。

■ゾウの骨も発見

さらに研究チームは、要塞の中からコインやゾウの頭蓋骨なども発見。これまでの研究記録から、彼らはゾウを戦争における戦力として利用していて、東アフリカにあるエリトリアや中東アフリカからゾウを輸入していたことがわかっている。

プトレマイオス朝が紀元前30年に滅び、ローマ帝国時代に突入すると輸出入が盛んになり、この要塞が貿易の拠点となっていたものと考えられる。

今回の発掘は、当時の都市建設での初めての発見だ。今回の大規模発掘が、古代の生活や貿易などを知る大きな足がかりとなるものと期待されていることだろう。

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