>>228
> そしてそれに実際に取り組むのは
> あんたがオワコンと表現する巨大加速器を実際に運用している国だよ。
> 勿論、その後のデスクトップ加速器もそうなる。
>
> つまり何もしなければ何も生まれないし、

だからILCなんてオワコンをやらず、今後の日本は高エネルギー加速器の予算は新しい加速技術の研究開発にのみ集中すれば良い。
政府として「加速効率を3桁上げなければ高エネルギー物理実験用の加速器は今後は建設しない、代わりに超高効率加速技術の研究開発の予算は出す」と宣言すれば良い。
KEKの連中がそんな技術開発は嫌だと言ってやろうとしないならば、それはそれで仕方がない。
つまり日本の高エネルギー加速器研究者たち自身が日本から高エネルギー加速器を捨てる選択をするということだからね。それを他の国民が無理強いはできない。
馬を水辺に連れていっても馬が水を飲もうとしなければ已むを得ないということだ。

> 代わりに他の所にその予算を回せなんて言っても実際はそうにはならない。
> ただジリジリと日本の科学は衰退していくだけだよ。

むしろ、予算削減、総額規制で凝り固まっている財務省から他分野への研究費と別枠という言質も何も取らずに
ILCなんてオワコンに兆円単位の金を浪費すれば確実に他の重要な分野、つまり生命科学や材料科学や量子情報など
素粒子物理より遥かに将来の国力(国の産業力)に直結する様々な科学分野の基礎研究への予算額が削られて
日本は衰退するのが確実だ。

だから、ILC建設を主張する人間は他の素粒子物理より遥かに将来の産業に重要な科学分野の研究予算を食わないという言質を取ってみろ、と言ってるのだよ。
だが、ILC建設を主張する連中は誰一人として、その言質を取ろうとしない。経団連等の連中もKEKの連中もね。


巨大加速器は現代の戦艦大和だよ。時代は海戦において主役は戦艦から航空へと変化しているのに相変わらず大艦巨砲主義を君は唱えているのだ。
大艦巨砲を備えた大和を超える超巨大戦艦を建設せねば海戦に勝てないと君は主張しているのだ。
しかも競争相手は君が建造すべしと主張するのより更に巨大な超々巨大戦艦の建造計画を具体的に出しているのにね。

科学技術とそれに基づく国家(の産業)の競争力は今や巨大加速器を建設する能力ではなく
生命科学や材料科学といったスモールサイエンスの重要分野でどれだけ重要な成果を数多く産み出し産業へと繋げられるかに懸かっている。

それはアメリカを見れば明確だ。
アメリカは1980年代にSSCという巨大加速器の建設を中止した。そしてCERNでLHCが稼働を始めるとテバトロン(その時点でLHCに次ぐ第2位の巨大加速器)も運転を止め廃棄を決定した。
それで君の言うようにアメリカの科学は衰退したかな?

否、アメリカは生命科学や量子情報などで益々他国へのリードを広げている。


巨大加速器信仰はいい加減に捨てたまえ。
現代の巨大加速器は現代の軍事技術と同じく、技術的に先鋭化し過ぎて他の分野への転用が見込めなくなってしまい文字通り素粒子物理実験専用になってしまった。
つまり巨大加速器を作っても日本の科学技術は本質的に何も進歩しないし科学技術での競争力の向上も見込めない。だから死に金と言うのだ。
素粒子物理というお遊びだけのために兆円単位の金を浪費するのは国家としてもはや全く正当化できない非合理な投資だ。