>>187
> 中国に取られて終わるぞ

兆円単位のホスト国負担(建設費の負担分と運転・維持費用の負担分)が必要になる巨大加速器などチャイナが国威発揚の目的で作りたいのなら好きに作らせれば良い
そんなのでは何も終わらない

> 自分のところに補助金こなくなるから反対してんだろ

そんなレベルの問題じゃない
ILCなんて直接に利益を出せないだけでなく長期的に見ても将来の日本の産業の種を何も産み出せない代物に兆円単位の金を投じる無駄遣いをして
将来の産業の種を生み出せる分野、具体的には生命科学・材料科学・量子情報などへの研究予算をおざなりなままで放置したら、その時こそ日本は終わる

CERNのLHCがその加速器の技術で新しい産業の種を産み出したという話を全く聞かないこと分かるように、巨大加速器の技術は先鋭化し高コスト化し過ぎて一般向けの産業への転用に向かなくなったのだ
ちょうど軍事技術が過去には様々な民間技術へと転用され産業の芽を次々に産み出していたのに、現在の軍事技術は先鋭化し過ぎて民需用の産業技術へと転用し難くなってしまったようにね

どんな技術でもそれを究めて先鋭化してしまうと、その究められた技術は(粗雑な段階の技術に比べて)コストが高くなるが故に却って他に応用ができなくなり産業の種となり得なくなるのだ
要するに技術を究めて先鋭化させてしまうと、技術進化の袋小路に入り込んでしまい実世界(つまり技術の応用としての産業)と隔絶してしまうということだ


かつての粒子加速器の発展が単に新たな素粒子の発見や理論の実証といった純粋に知的好奇心を満たすのに役立っただけでなく、
その建設によって生み出された技術が人類に様々な新しい利益をもたらしてきたことは間違いない、
それはかつての軍事技術の発展が巡り巡って人々の生活を豊かに便利にするのに大いに役立ったのと同様で、いずれに関しても誰も否定できない事実だ

だが先鋭化し過ぎた軍事技術からの民間技術への転用がほとんど絶えて久しいのと同様、余りにも巨大化し精密化し過ぎた巨大加速器の技術はもはや民需への転用は困難になってしまったのだ
だからこそ、アメリカはSSC建設を打ち切り、テバトロンの運転さえも中止して巨大加速器の建設・運用から完全に手を引いた
今でもアメリカで運転を継続している大型加速器は、ILCフルスケール(つまり20キロでなく当初予定の30キロ)の10分の1ほどのサイズのSLACぐらいのものだろう

世界最大の経済大国のアメリカでさえ経済合理性に反するとして手を引いた巨大な金喰い虫を、GDPで3分の1しかない日本が続けようとするのは、そもそも身分不相応なのだ
そんな金があるのならば、ILCの建設費や運営費に比べれば桁違いに安い研究費でやれるもっと地に足のついた分野で学術的にも応用的にも重要な分野は幾つもあるのだから、
それらの分野に集中投資して、それらの分野の研究者、特に若い才能ある研究者たちに大量の終身雇用ポストを用意して安定して研究費を支給し、安心して基礎研究に専念できるようにすべきなのだ


チャイナが国威発揚の手段として巨大加速器を独自に建設する無駄遣いをするというのならば好きに浪費させれば良い
それは我が国にとって必ずしもマイナスにはならない、少なくとも日本の物理学者たちがお人好しにもチャイナに日本の超電導磁石や検出器などの技術を提供しない限りはね