0001しじみ ★
2018/10/25(木) 16:20:01.01ID:CAP_USER調査は2015年11月、本栖湖で初めて本格的に実施された。本栖湖は最大水深が約122メートルあり、過去1万年以上にわたって干上がることなく連続して地層が堆積たいせきしているため、調査対象となった。いかだを浮かべ、地層を取り出す装置を湖底まで下ろして過去約8000年分に当たる深さ4メートルの地層を採取。放射性炭素年代測定などで詳しく調べた。
その結果、これまで知られていない約2530年前と約2510年前と推定される火山灰の層を確認した。同研究所の藤原治博士は「地上の地層に残っていないもので、比較的小規模な噴火が20年という短い期間で相次いで起こった可能性が高い」と分析する。
また、それぞれ約3400年前、約3200年前、約2300年前に発生したとされている大沢噴火、大室噴火、最後の山頂噴火では、偏西風の影響で富士山の東側を中心に降灰したとされていたが、地層調査によって本栖湖でも降灰が初めて確認された。より広範囲に火山灰が降り積もっていたことが判明した。
各地層の年代を調査し、大沢噴火が約3100年前、大室噴火が約3000年前、最後の山頂噴火が約2400年前とそれぞれ推定できるとした。従来の推定より約100〜300年ずれる可能性があることが分かった。
藤原博士は「今回の調査は噴火の年代や頻度、規模を明らかにしていく上で重要な成果を上げた。富士山が世界文化遺産に登録され、周辺には多くの観光客が訪れている。さらに調査を進めることで、噴火の予測やその対策に役立つはずだ」と話している。
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富士山は現在の形になるまで、10万年前から噴火や山体崩壊を繰り返してきた。
5600〜3500年前に山頂や山腹からの噴火を重ね、現在の標高まで成長。3500〜2200年前には山頂付近で大規模な噴火を繰り返し、大沢噴火、大室噴火などが起きた。2200年前から、山腹の側火山の噴火が活発になり、複数の火口が形成された。
864〜866年の貞観噴火が最大規模。これに次ぐ1707年の宝永噴火を最後に噴火活動はない。政府の中央防災会議は宝永噴火と同規模の噴火を想定して被害想定と対策を検討している。
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読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/science/20181025-OYT1T50047.html