『周碑算経』上巻の宇宙観は蓋天説と呼ばれる.天と地は 8 万里離れた平行する平面である.28 宿の星座が張付いた天は極を中心として同心円を描きながら 1 日 1 回周回する.

太陽は日周しながら少しずつ進み 1 年(後漢代では 365 日と 1/4)でもとの位置に戻る.月の運行は太陽の 12 倍よりやや速い(29 日と
499/940).

太陰太陽暦の暦法と「1 寸千里法」という天文測量法はこの天動説を前提にしている.
この計算には三角関数表が必要である.

地球半径 R=6357km を導入すれば、周の陽城(洛陽付近)で 1 里=76〜77m となる.子
午線の緯度 1 度を 110.94km としても同じ結果が得られる.

漢・魏・晋代の普通の里(405〜435m)と比べ
ると魏志倭人伝の「里」はその 1/6 程度であり、その「短里」の根拠として1 寸千里法で示されている