旧日本軍731部隊の軍医が京都帝国大に申請した学位論文が人体実験をもとにした可能性がある問題で、京都大は26日、調査を始めると明らかにした。

 論文はペスト媒介能力の研究で、動物を使い実験したように記されていたが、研究者有志らの「満州第731部隊軍医将校の学位授与の検証を京大に求める会」が「人体実験を意味した『特殊実験』と記されている」などと調査を要請していた。

 同会と京大によると、今月18日に野田亮副学長(研究倫理・安全推進担当)が予備調査実施を伝え、同会も追加資料約40点を提出した。早ければ1カ月以内に予備調査を終え、本調査実施の可否が決まるという。

 同会は26日、記者会見を開き、事務局長の西山勝夫・滋賀医科大名誉教授は「731部隊は医学界も大学も検証せずに門前払いだった。予備調査で、やっと(検証の)道筋が開けた。歴史的だ」と話した。

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※731部隊は、第二次世界大戦期の大日本帝国陸軍に存在した研究機関のひとつ。正式名称は関東軍防疫給水部本部で、731部隊の名は、その秘匿名称である満州第七三一部隊の略。
(Wikipedia)


毎日新聞
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