遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」を人の受精卵に行う基礎研究が、日本でも来春、解禁される見通しとなった。文部科学省と厚生労働省は28日に開かれる有識者会議で、研究に関する指針案を示す。

 今回解禁されるのは、生殖補助医療に役立つ基礎研究に限られる。研究で使う受精卵は、不妊治療で使われなかった受精卵(余剰胚)だけで、遺伝子改変した受精卵を人や動物の胎内に戻すことは認めない。両省は一般市民の意見も聞くなどした上で、来年4月の指針施行を目指す。

 人の受精卵にゲノム編集を行う研究は、生殖補助医療のほか、遺伝性疾患などの難病治療にも役立つと期待されており、中国や米国では、受精卵を使った基礎研究がすでに行われている。

読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/science/20180924-OYT1T50009.html