■動画
https://youtu.be/FSn-XO61Yww

 様々な形や大きさの物体をつかめる「袋型ロボットハンド」を、多田隈ただくま建二郎・東北大准教授(ロボット機構学)らの研究チームが開発した。刃物や金属の破片など、人間が触るとけがをするような物体もつかめる強さを備えており、危険な災害現場などでの活躍が期待される。

 このロボットハンドは、「ドラえもんの手」に似た形の袋状で、中に空気が入っている。物体に押しつけるとその形に沿って袋が変形。そこで空気を抜くと、物体をつかんで固定される。再び空気を注入すると、物体を手放して元の袋状に戻る。

 袋は柔軟に変形する必要があるが、ゴムなどの素材は、つかんだ物体に突起などがあると破れやすいのが難点だった。そこで研究チームは、刃物で刺しても破れにくい生地を特殊な編み方で加工し、袋状にする方法を開発。袋の内側にセラミック系の粉の層を設け、物体をつかんでいる間は袋の形を固定することに成功した。袋の外側には滑り止めのシリコーンゴムを塗り、物をつかむ力を高めた。

 多田隈准教授は「災害現場などに入るロボットに取り付け、欠けた金属製バルブを回したり、がれきを動かしたりできる」と語る。

https://www.yomiuri.co.jp/photo/20180823/20180823-OYT1I50026-N.jpg
https://www.yomiuri.co.jp/photo/20180823/20180823-OYT1I50019-N.jpg

読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/science/20180823-OYT1T50050.html