福島第一原子力発電所2号機で先月行われた格納容器の内部の調査で、
東京電力は原子炉の真下で最大で1時間当たり8シーベルトの放射線が測定されたことを明らかにしました。
格納容器の内部は事故から7年ほどたっても極めて強い放射線が出続けていて、廃炉の難しさを示しています。

福島第一原発2号機では先月、格納容器の内部の撮影とともに放射線などの測定も行われ、
東京電力は1日、その結果を公表しました。

それによりますと、原子炉の真下にある事故で溶け落ちた核燃料が構造物と混じり合った
「燃料デブリ」と見られる堆積物の近くで、最大で1時間あたり8シーベルトの放射線が測定されました。
この値は人が近くにとどまると1時間ほどで死に至るレベルの被ばくをするとされ、
事故から7年ほどたっても格納容器の内部は極めて強い放射線が出続けていて廃炉の難しさを示しています。

一方、格納容器の内部の原子炉を支える土台の外側では、計測器にカバーがかかった状態で測ったため、
参考値ながら42シーベルトの放射線が測定されています。
燃料デブリの近くの放射線の値の方が小さいことについて東京電力は、
はっきりとしたことはわからないとしたうえで、すでに放射性物質が放出されていることや、
デブリを冷やし続けている水が放射性物質を洗い流していることなどが考えられると説明しています。

東京電力廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表は「格納容器の内部の線量は高く、
人が入れるような場所ではないが、今回の調査を踏まえて技術開発を進め、
うまく取り出せるよう検討しいきたい」と話しています。

NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180201/k10011311971000.html