日本の国力をもっと上げる秘訣
大村 智(ノーベル生理学・医学賞受賞者/北里大学特別栄誉教授)
ttps://www.sentaku.co.jp/articles/view/17509
世界的に見ても日本の科学は進んでいる。中国が論文を増やしているが、内容から言えば、日本と比べものにならない。

週刊エコノミスト 2018年3月20日号
爆速イノベーション 中国の技術
巨大プロジェクト 衛星経由の量子暗号、スパコン 世界初・トップ続々 ■種市 房子
ttps://www.weekly-economist.com/20180320contents/
 こうしたニュースを裏付けるかのように中国勢の科学論文数や引用回数はうなぎ昇りだ。(33nの図)。ただし、
内容には疑問も投げかけられている。
 日本の科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センターは16年、中国の論文の引用回数と内容の関係を調査した。
具体的には、引用回数の多い中国人研究者の論文を、日本人研究者がピアレビュー(専門家による内容吟味)をした。
その結果、「内容については非常に厳しい評価になり、どうしてこのような内容の論文が一流の論文誌に掲載される
のか疑問である」との意見が多かったという。つまり、引用回数が多いからといって、必ずしも質が伴っているわけ
ではないということだ。背景として、中国政府の研究開発費が拡大したことで論文が量産されたこと、研究者が実績
づくりのために相互で引用していることが考えられる。同センターの調査結果は「中国では引用回数の多さが論文や
研究者の評価に直結していない。引用される回数を多くすることが自己目的化している可能性がある」と指摘している。