滋賀県野洲市教育委員会は26日、同市小篠原の小篠原遺跡から室町時代前期の大型屋敷区画跡が見つかったと発表した。
屋敷の区画が大きいことや地域の小字名などから、市教委は「伝承に残る中世の寺院が存在した可能性がある」としている。


 宅地造成のため、4月から5700平方メートルを調査し、屋敷区画を形成する大溝の一部と、
掘っ立て柱建物19棟の柱跡、井戸9基の跡、土師(はじ)器などを見つけた。
大溝は東西90メートル、南北70メートル、幅4・5メートル、深さ0・5〜1・2メートル。


 中世の村落領主の屋敷区画は50メートル四方が多く、実力者の屋敷跡と推測される。
同遺跡周辺では「清泉寺」か「清水寺」が中世に存在したという言い伝えがあり、「西ノ堂」「墓原」などの小字名も残る。
伝承が本当だった可能性が高まったとしている。


 28日午後2時から現地説明会を開く。問い合わせは市文化財保護課077(589)6436=平日のみ。

京都新聞
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