そもそも、ニホンカワウソなる種・亜種が本当にいたのかどうかが怪しい

大陸のユーラシアカワウソとの分岐年代が、
高知産標本だと100万年以上前だけど、神奈川県産標本で10万年という解析結果が出ている

これだけ差が激しいと、日本にいたカワウソ全てを一つの種・亜種でまとめるのは困難
複数の系統がごちゃ混ぜだったんじゃないか?

10万年なら、せいぜい亜種レベルの差異だし

そして対馬の地理的位置

対馬の生物相は元々大陸寄りだし、かつて対馬に生息記録のあるカワウソも、
距離的に考えれば、日本本土よりは、朝鮮半島とより交流頻度の高い、つまり遺伝的に距離の近い集団だった可能性が高い

ニホンカワウソなんて元々存在せず、
日本列島にいたのは、ユーラシアカワウソのうちのいくつかの系統集団だった、と考えた方が自然

距離的に朝鮮半島と往来できたのなら、
昔から同じようなことがあった可能性が高いし、元々の生息域の回復ととらえるべきだろう