赤外線で見える宇宙と可視光で見える宇宙とは全く違う。
赤外線では可視光でとらえられなかったものが写るが、その代り可視光で写っていたものが写らないということが起る。
だからそれとハッブルの画像とを比べてどれが優れて進歩しているとは決して言えないわけだ。
もちろんハッブルの画像にも色彩など多分に脚色され所はあるが、それでもその画像は我々が肉眼で見た宇宙の姿だと言える。
ああ、これはかに星雲でこれは亜鈴星雲んだという事が判るわけでだが、
ところが赤外線画像となると、我々が見ている宇宙の姿と共通するところがほとんどないので、
それだけを見せられても何を写したものなのか判らないという非常に大きな難点がある。
おそらくこの望遠鏡の画像はハッブル画像のようには我々を感動させることはないだろう。
現に既に赤外線の宇宙望遠鏡と言うのは存在するがそれらが撮影する画像ははあくまでもハッブル画像の補完的なもので、
それだけを見て「すごいな」と感嘆の声を上げる者は誰一人としていない。