2017/7/24 18:11
 厚生労働省は24日、野良猫にかまれた50代の女性がマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症し、10日後に死亡していたと発表した。かまれたことが原因とみられ、ネコからヒトへの感染事例が明らかになるのは初めて。

 厚労省や国立感染症研究所によると、女性は西日本に在住。昨年、弱った野良猫にかまれた。数日後にSFTSを発症したという。野良猫もすでに死亡しており、ウイルスに感染していたか、最終的な確認はできていないが、感染研は野良猫から女性に感染したとみている。

 厚労省は今年に入り、SFTSウイルスに感染し、発症した飼い猫と飼い犬も確認した。同省はペットのマダニを駆除するとともに、動きが鈍いなど、様子のおかしい野良猫に対しては慎重に接するよう注意喚起を始めた。

 感染研によると、SFTSはマダニが媒介する感染症で、初期は発熱などの症状が出て、5〜6日後に意識障害や出血などが起きることがある。死亡することもあり、致死率は約20%とされている。特効薬はなく、熱を下げるなどの対症療法が中心となる。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG24H7H_U7A720C1CR8000/?dg=1