http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170527/dms1705271530008-n1.htm

2017.05.27


 がんの転移を抑制することで知られる「心房性ナトリウム利尿ペプチド」(ANP)というホルモンが、どのような仕組みで作用するのかを、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)などのチームがマウスを使った実験で26日までに解明した。

 ANPは心臓から分泌されるホルモン。「もともと体内にある物質で、安全性が高い。体に優しい、新たな転移予防薬の開発につながる可能性がある」と説明している。

 実験では、一部の種類のがん細胞を移植したマウスを使い、肺への転移の状況を、遺伝子を解析して調べた。

 すると、ANPを投与したマウスは、炎症を引き起こす遺伝子の働きが抑制されることが判明。その結果、転移の抑制につながるとみられることが分かった。