>>1
>ハチノスツヅリガ
ミツバチにとっては巣の居候で、巣の管理に余計な手間を加える厄介者だし
養蜂業者にとってはいわゆる害虫って事になっていた

だがその後、この幼虫を釣りの餌に使えないか?という要請から
このガの幼虫に幼若ホルモンを投与して幼虫期間を伸ばして大きくする技術が出来て
非常に食いつきの良い餌として完成し、販売されるようになったという

野外にはこの仲間と類縁は遠いがブドウスカシバというガの幼虫がいる
これはオオスカシバのようなスズメガ科とも全く違うw
成虫はハチに擬態し、幼虫はノブドウなどブドウ科植物の茎に虫こぶを作ってその中を食害する
ttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%89%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%B7%E3%83%90
ちょっとぐらい寄生されてもいいじゃんと思う人もいるかも知れないが、食害されたブドウの果実は
斑点だらけになって消費者の目の厳しい昨今では売れ残ってしまう
そんな害虫だが、釣り餌としては需要が高かった

で、ブドウスカシバは生きたブドウ科植物の茎にしかいないということで養殖もしにくいので
代役としてハチノスツヅリガが使われることになった
ミツバチの巣が古くなったものなら養蜂業者の廃棄物としていくらでも出てくるので養殖しやすい
それ以外に小麦のフスマなどでも飼育できるから簡単に増やせる

ただし本家のブドウスカシバより小さいので、幼若ホルモンで幼虫の齢期を伸ばして大きくする方法で
餌として使えるようになった、という事である

人間が食べてもまあゲテモノ食ではあるが十分美味しいなどというw
そして、ついにポリエチレンの袋でも食べてちゃんと消化して育つ虫ということが分かってしまった!!!
(日本では長年ビニール袋と言われてきたが、近年では処理時にダイオキシンが発生するという事でポリ塩化ビニルの
使用が避けられ、ポリエチレンが使われている)

昨今では自然環境にマイクロプラスチックが増えているとして禁止する動きも多いが
ちゃんと食べてくれる生物もいるという事で、自然界でどの程度ポリエチレンを分解できる生物がいるのか
しっかり定量化して、環境負荷を評価する指標が欲しいところである

ところで人間でこの幼虫を試食して美味しいと語った人もいるが、インドのムンバイあたりではポリエチレンゴミが
物凄く高い山になったりしている
この幼虫を使って処理して安いタンパク質源として飼料などにできたらまた面白いが、タンパク質原料は食用としての安全性は
考慮されていないので、それを多く食べた幼虫は重金属なども多いと考えられるのが困る

>>10
ノシマダラメイガというガがいる。これは幼虫が穀物各種を食い荒らす害虫だ(根性で幼虫が発生したコメを食うことは出来るが糞は全部洗っておきたい)
そして例えば米びつで発生し成虫が数匹雌雄ありで発生して産卵すると、幼虫は米びつで米を食うだけでなく歩き回って
近くの小麦粉を入れたポリエチレン袋を食い破って中に入って食って羽化していたりする
この幼虫は繭を作る時などに糸を吐くがそれがかなり粘りがあって、羽化した後でガがその糸にくっついて死んでいたりする

元々は野外でイネ科植物の穂などを食べており、シリカをかなり含むイネ科の穂を食い破って胚乳に有り付けるように頑丈な口を
持つに至ったのを、ポリエチレン袋を食い破るのに生かしているって事になる
ただしノシマダラメイガの幼虫がハチノスツヅリガ同様にポリエチレンを消化できるかどうかはまだ不明

米びつにはコクゾウムシも発生するが、これはポリエチレンを消化できるのかどうか?
更に同じ甲虫目で増やしやすいゴミムシダマシ科ではどうか?などと考えると更に興味深い