早明浦ダム 放流用設備を新設へ08/03 07:08nhk徳島
国土交通省は、吉野川の上流にある早明浦ダムの洪水調節の能力を向上させるため、ダムに放流用の設備を新たに設けるなどの事業に着手する方針をこのほど公表しました。
国土交通省は、吉野川で戦後最大規模の洪水が起きた平成16年の台風災害と同じ規模の洪水に備えて、高知県にある早明浦ダムの洪水調節の能力を向上させるため、
ダムに放流用の設備を新たに設けるなどの事業に着手する方針をこのほど公表しました。
新たな放流用の設備を設けることで、台風などの接近に供えて事前に放流できる水の量は現在より1700万トン増え、さらに水位を下げておくことができるようになります。
その分、農業用水などで使える水の量も減りますが、国土交通省によりますと、最近は夏場でも以前と比べて農業で使う水の量が減っていることなどから、対応は可能だということです。
事業費はおよそ400億円で、国土交通省は、今後、徳島県と高知県から意見を聞いたうえで、来年度予算案の概算要求に反映させる方針です。
これについて、徳島県は「県が求めてきた治水対策を最優先とする考え方に基づいた計画であり、今後は国とともに県民の安全安心を確保していきたい」と話しています。