なんかどこかで見たような話ですね…

少数のファンに注力するのは危うげに見えるが,実はそうではない。
「パレートの法則」に示されているように,顧客全体からみて20%でしかないファンたちが,売上の80%を生み出していることが,さまざまな業界において経験則として語られている。
 また,既存の顧客を維持するコストは,新規の顧客を獲得するのに必要なコストのわずか5分の1で済むし(1:5の法則),
顧客離れを5%改善するだけで,利益率は25%改善される(5:25の法則)という法則もあるため,既存のファンを大事にするほうが中長期的に成長できるとのこと。
しかし,企業によっては20%という数の少なさに惑わされてしまい
「ファンは黙っていてもウチの商品を買ってくれる」「少ないファンに訴求するより,新規顧客を手に入れた方がよい」とファン軽視してしまうこともあるようだ。
こうした姿勢は大変に危険なようで,佐藤氏は企業とファンの関係を,バーと常連のようなものだと例えながら説明を続けた。

 年配の常連(ファン)が通うバーが,「若年層や女性にアピールしたい」と色気を出したが最後,一時的に客は増えるものの,もともと持っていた魅力が失われたことにより,常連が離れたうえ,新たな客も居着いてくれなくなることもあるという。
 一方,店の持ち味をいじることなく常連を大切にすれば,常連が新メンバーを連れてきてくれることもある。
新メンバーが常連に成長する確率も高く,趣味の領域では年齢に関係ない付き合いもあるため,結果として若返りも期待できる。
 飲食店などでは実際に良く見る光景だが,この例えならファンを軽視することの簡単さと恐ろしさ,そしてファンの大切さが理解できるだろう。