仙台市泉区の市立中2年の男子生徒=当時(14)=が昨年2月に自殺した問題で、市の第三者委員会は29日
「いじめによる精神的苦痛が理由の一つ」とする答申書を市教育委員会に提出した。

 答申書では、部活動で後輩から不快に思うあだ名で呼ばれるなどのいじめや、生徒の自転車を壊されるような
いたずらがあったと認定。学習面での悩みもあり、自殺に至ったとした。いじめの当事者から聞き取りができなかったとして
加害者の特定はできないとした。

 答申書はいじめや自殺を示唆する遺書はないとしているが、男子生徒が死亡しているのが見つかる前日
生徒はSNS(会員制交流サイト)で「この世を去ることにしたよ。もう、遺書は書いた」とのメッセージを友達に送っていた
と認めている。

 答申書を読んだ生徒の父親は「求めた答申書とかけ離れた内容で到底納得がいかない。
(いじめた生徒が)遺族に謝罪するのがけじめだ」として、再調査を求める考えを示した。

 市教委の大越裕光教育長は「生徒に寄り添った対応を心がける必要があった。必ずしも学校の対応が
十分であったとはいえない。生徒の心情を察することができなかったことについて、改めておわびする」と陳謝した。

 産経新聞
 http://www.sankei.com/affairs/news/170329/afr1703290028-n1.html