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2021年1月31日 16時38分 英 EU離脱

イギリスとEU=ヨーロッパ連合との間で自由貿易協定などに基づいた新たな関係が始まってから1か月となります。人やモノが自由に移動できた環境が一変したことで、物流などに混乱が起きています。

イギリスはちょうど1年前にEUから離脱し、ことしから自由貿易協定などに基づいた新たな関係が始まりました。

双方の貿易には、通関手続きが発生して中身や数量の申告が必要になるなど手間やコストがかかるようになりました。

企業の間ではEUへの輸出を見直す動きが出ていて、このうちイギリス南部にある化学製品を扱う会社は、ことしからEUの顧客向けの配送をイギリスからでなく、EU加盟国のポーランドの拠点からに切り替えました。

また、水産業では、手続きに時間がかかり魚介類を新鮮な状態で届けられなくなるとして、EUへの輸出を中断するケースも出ています。

イギリスでは変異した新型コロナウイルスの感染拡大で企業活動への制限が長引いているだけに、物流などの混乱が経済へのさらなる打撃になるとの懸念が出ています。

こうした中、イギリス政府は2月1日、TPP=環太平洋パートナーシップ協定への加入を正式に申請する方針です。

日本を含むアジア太平洋地域との関係強化によって自国の企業のビジネス拡大を図るのがねらいで、具体的な成果につなげていけるかが問われることになります。




EU向けの輸出 見直した企業も

イギリスには、新たに生じた通関手続きで手間やコストがかかるなどとしてEU向けの輸出を見直した企業があります。

化粧品の原料となる化学製品をアジアやアメリカなどから仕入れて販売している会社は、去年までEUの顧客にはイギリス南部にある本社の倉庫からトラックで配送をしてきましたが、ことしからはEU加盟国のポーランドにある拠点から行うようになりました。

結果としてイギリスの本社で取り扱う化学製品は半減し、従業員を減らさざるをえませんでした。

責任者のダニー・ラフランさんは「ビジネスは速く、安く、簡単にできる場所に流れていきます。私たちだけでなく、ほかの企業も仕事を減らすしかありません。イギリスにとって大きな打撃になるでしょう」と話しています。




EU側の企業もコスト増のおそれ
     ===== 後略 =====
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