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奴隷貿易で最盛期を迎えるのは、十八世紀である。
推計では十六世紀は九十万人、十七世紀は三百万人、十八世紀は七百万人、
十九世紀は約四百万人が奴隷として売買されたといわれている。概算1500万人である。

一人の黒人を新大陸に連れて行くまでに、五人の黒人が中途で死んだという恐るべき推計があるから、
アフリカから働き盛りの黒人が数千万から一億人近く連れ出されたことになる。

黒人奴隷を一番多く移入したのはカリブ諸島で約40パーセントを占め、
次に砂糖のプランテーション労働などのためブラジルへ38パーセントが運ばれた。
残りはアメリカ南部のプランテーションである。

アフリカは大きな大陸でありながら、現在世界一過疎の大陸になったのは、働き盛りの男子を大量に新大陸に奪い去られたからである。