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「興亜論集世界に先駆する日本」永井柳太郎 著 照文閣 昭和17

アジヤ民族よ團結せよ

十九世紀英國に於ける産業革命は益々英國をして國際市場としての支那の獲得に全力を擧げしめ、
或は武力に或ひは懐柔に、凡そ權謀術數到らざるものなしといふ有様であった。
殊に蒋介石は國民黨主領となつてからは
蒋政權の資金の源泉でもある浙江財閥の背後に英系ユダヤ財閥サッスーンが控へ、
遂に蒋介石をして「親英排日」「親英滅ソ」の手段をとらしめ、
更に最近リースロスの幣制改革を契機として益々深く支那の政治、經濟兩面に喰込み、
遂に日支兩國をし「支那事變」といふ兄弟相食む悲劇の渦中に投ぜしめたのであつて、
實に今次事變の元兇ともいふべきものは、彼の「西安事變」以来「抗日救國戰線」に合流したソ聯共産黨と、
實にこの蒋介石を傀儡としてその背後に躍る英國とである。