2020年05月12日04時27分

 【パリ時事】フランス検察は11日、性犯罪容疑でジスカールデスタン元大統領(94)に対する捜査を始めたと明らかにした。ドイツ人女性記者アンカトリン・シュトラッケ氏(37)が2018年にパリでインタビューをした際に「性的暴行があった」と訴え、3月にパリの検察当局に告訴していた。
 元大統領の側近は捜査開始に先立ち、仏紙ルモンドに対し「訴えが事実なら元大統領は遺憾に思うだろうが、彼は何も覚えていない」と述べた。ジスカールデスタン氏は1974〜81年、大統領を務めた。
 検察の捜査開始を受け、女性記者はAFP通信に対し「仏検察の決定をうれしく思う」と語った。「自分の話をすると決めたのは、元大統領がジャーナリストに対しセクハラをした事実を人々が知るべきだと思うからだ」と主張した。
 8日付のルモンドによると、女性記者がジスカールデスタン氏へのインタビュー後に一緒に写真を撮りたいと申し出た際、元大統領が腰や尻を繰り返し触ってきたという。女性記者はルモンドに対し「非常に驚き、不快だった。手を押し返そうとしたがだめだった」と振り返った。

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