ブレグジット延期法案の内容は

下院が賛成327、反対299で可決した法案は、首相は10月19日までに、離脱協定の議会承認を得るか、さもなければ下院から合意なし離脱の承認を取り付けなくてはならないと定めている。
この締め切りが過ぎた後は、首相はイギリスの離脱期限を来年1月31日に延長するようEUに要請しなくてはならない。異例の措置として法案は、首相がEUにこれを要請する際の書簡の文言まで定めている。
法案によると、もしEU側が別の離脱期限を逆提案した場合、首相は2日以内にその提案を受け入れる。ただし、その期間にEUの提案を拒否する権限は政府ではなく、下院にあるという。
法案ではさらに、ブレグジット交渉の進捗状況について閣僚が議会に報告するよう求めている。
上院は5日午前1時半までこの法案を審議した。保守党のヘンリー・アシュトン上院院内幹事は、6日午後5時までに上院での手続きは全て終了する見込みだと発表した。
当初はブレグジット派議員が多数の修正を求めたため審議が難航するとみられていたが、与野党協議の結果、反対派も支持に回ったという。
下院は9日に上院による修正を審議し、女王の裁可を経て正式に法律として成立する。