たばこ税が来年1月、1箱45円に引き上げられる法案が4日、成立した

たばこ税を来年1月から1箱45ペソ(現行35ペソ)に引き上げ、電子たばこにも新たに課税する上院33225法案が上下両院で可決された。ドゥテルテ大統領の署名を得て成立する。

 法案では、その後もたばこ税は2021年に1箱50ペソ、22年に55ペソ、23年に60ペソと毎年5ペソずつ引き上げられ、24年以降は毎年5%ずつ引き上げられる。

 電子たばこも来年1月から、加熱式が1箱(20本入り)10ペソ、蒸気式(ベープ)はニコチン液10ミリリットル以下が10ペソ、10ミリリットル増えるごとに10ペソずつ課税される。21年以降はともに毎年5%ずつ引き上げられる。

 また、現在のたばこの箱と同様に、健康に悪影響があるという写真付きの警告を付けることが義務付けられる。

 上院では、当初たばこ税を1箱60ペソに引き上げる法案を軸に議論が始まったが、タバコ農家やたばこ産業関係者からの巻き返しもあったもようで、引き上げ額は抑え込まれた。

 財務・保健両省は、たばこ税の増収分はユニバーサル・ヘルス・ケア(国民皆保険)制度の運営資金に充てたい考え。国民皆保険をめぐっては年間に必要な2570億ペソに対して、これまで1950億ペソ分の財源しか手当できず、たばこ税の引き上げがなければ、620億ペソの赤字になる計算だった。(谷啓之)

まにら新聞
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