2018.12.23 18:00 techinsight
http://japan.techinsight.jp/2018/12/ellis14441219.html

幼い子供が勇敢に緊急通報をして家族を救うというニュースをこれまでにもお伝えしてきたが、このほどイギリスで、わずか2歳の女児が母親を救った。女児は母親の携帯電話からFaceTimeを使って母親の友人に緊急事態を知らせたという。『Devon Live』『real fix』などが報じている。

デヴォン州ニュートン・アボットのキングスティントンに住むジャスミン・ポウンズベリーさん(24歳)は、2歳半になる娘エズメー・ホーキンスちゃんと2人きりで自宅にいた夜、突然倒れた。

パートナーのライアンさんはこの時ちょうど出かけて留守にしており、突然失神して床に倒れた母親を見たエズメーちゃんは、慌てたり泣いたりすることなく、すぐにジャスミンさんの携帯電話からFaceTimeをして、ジャスミンさんの友人ジェス・ディセントさんにビデオ通話を試みた。

ジェスさんは「ママと電話を代わって」と頼んだが、エズメーちゃんが「ママは床にいる」と答えたため、異変を察知した。999へ緊急通報する間、ジェスさんはエズメーちゃんに毛布と枕をジャスミンさんのために持ってくるよう伝えると、エズメーちゃんは言われた通りにした。救急車がジャスミンさん宅へ向かっている間、ジェスさんはエズメーちゃんに電話越しに話しかけていた。

救急隊員が自宅に到着すると、エズメーちゃんは鍵のかかったドアを開けて隊員らを中へ入れた。ジャスミンさんは、倒れる前に耳の痛みを感じて気分が悪くなったそうだ。実は、ジャスミンさんの知らない間に耳が深刻な感染症にかかっており、コデインという鎮痛剤を飲んだが、その薬の副作用もあり失神してしまったのだ。しかも床に倒れる前に頭を壁に打ち付けてしまい、数分間は完全に意識を失った状態だった。しかしまさか自分が意識を失くしている間に、幼い娘が救助を試みようとするとは、まったく予想もしていなかったとジャスミンさんは話している。

「娘は本当に勇敢に対応してくれました。私が意識不明の間にそれだけのことをしてくれたなんて、今でも信じられません。でも娘は年齢のわりにはしっかりしている方で、陽気ではきはきしていて、まだ2歳なのに自信を持っているような感じなのです。いつも私の電話を触っていましたが、まさか1人で電話をかける方法を知っているなんて思ってもいませんでした。髪があまり生えずに見た目は赤ちゃんのようですが、きっと娘は自分のことを14歳ぐらいに思っているのかもしれません。」

帰宅したライアンさんも、「もう少し年齢が上の子で緊急通報したという話は耳にしたことがあるけど、2歳の娘が!?」と信じられない様子だったという。幸いにも今は元気になったジャスミンさんは、「あれ以来、娘は『お医者様は、ママをちゃんと治してくれたの?』と何回も聞いてきて、自分も医者になると言って私の頭に絆創膏を貼ろうとしたり、いつも体調をチェックしようとしてくれるんです」と笑う。ジャスミンさんの父ダレンさんは、「娘を助けてくれたエズメーはちっちゃなヒーローだよ」と小さな孫への感謝の言葉を口にしている。

(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)