インド政府は22日、女性の生理用品に対する12%の課税を撤廃すると発表した。
いわゆる「タンポン税」をめぐっては、数カ月にわたり活動家たちが抗議を続けていた。

インドでは昨年7月から全ての商品に対して物品・サービス税(GST)が導入されているが、これに生理用品が含まれていた。

活動家らは、女性や少女の5人に4人が生理用品を手に入れられない状況にある中で課税されれば、
さらに入手できにくくなると批判していた。

タンポン税の撤廃は活動家らに歓迎されている。

月経に関する健康の慈善団体「サッチ・サヘリ」の創業者スルブヒ・シング氏はトムソン・ロイター財団に対し、
「これは女性や少女が学校や職場に通い続け、月経時に正しく衛生的な対応をできるようにするため、
強く期待されていた必要な一歩だ」と話した。

「このおかげで女性たちは成長し、自分たちの真の可能性を実現できるようになる」

インドでは月経が、女の子が学校に通わなくなる大きな理由のひとつとなっている。
また生理用品を手に入れられないため、多くの少女が月経中は家から出られない。

布などを使う女性もいるが、清潔に保てない場合は感染症のリスクを高める可能性がある。

政府が生理用ナプキンやタンポンをぜいたく品に分類し12%の課税を決めた際、撤廃を求める活動が瞬く間に広がった。
提訴や署名活動が行われ、40万件以上の署名が集まった請願もあった。

生理用品への課税は「ラフ・カ・ラガーン」、ヒンドゥ語で「血税」と呼ばれた。

ピユシュ・ゴヤル暫定財務相は、「全ての母親と姉妹が喜ぶだろう。生理用ナプキンは100%免税となった」と発表した。

月経をめぐる貧困問題があるのはインドだけではない。英国の慈善団体プラン・インターナショナルによると、
英国では貧困層の21歳以下の女性の10人に1人が、生理用品を買えない状況にあるという。

英国ではなお生理用品に税率5%の税金を課しているが、活動家らは撤廃を求めている。

(英語記事 India scraps tampon tax after campaign)
https://www.bbc.com/news/world-asia-india-44912742

https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/488D/production/_102637581_82e120c5-014c-4ebc-b458-3e81f5966b78.jpg

BBC
https://www.bbc.com/japanese/44919930