【ストックホルムAFP=時事】スウェーデン経済犯罪捜査局(SECA)は、
ノーベル文学賞の選考機関スウェーデン・アカデミーが絡む犯罪を捜査中だと発表した。
アカデミーでは、関係者の性犯罪疑惑がサラ・ダニウス事務局長の辞任に発展。
混乱のため今年の受賞者選考を見送る可能性も浮上している。

 SECAは27日付の声明で「予備的な捜査に着手した」と確認。詳細は不明だが、
これに先立ちアカデミーは、フランス出身の芸術家ジャンクロード・アルノー氏(71)が運営する社交クラブへの助成金支出について
内部調査の結果を捜査当局に提出したことを認めている。
 スウェーデン紙は昨年11月、アルノー氏による性犯罪などを訴える女性18人の証言を報道。
アルノー氏の妻は詩人で、アカデミーの会員だったが、
アルノー氏が妻から得た受賞者の情報を発表前に外部へ漏らしていた疑惑もあって最近、会員辞任に追い込まれた。
 アカデミーは疑惑への対応をめぐって対立を深めており、スウェーデン放送は25日、
今年の選考見送りについて、アカデミーのアンデルス・オルソン暫定事務局長が
「今、それを考えている。そのうち分かる」と語ったと報じた。
ノーベル文学賞は1914、18、35年と第2次大戦中の40〜43年の計7回、受賞者のいない年がある。
(2018/04/30-05:57)

画像:ノーベル文学賞の選考機関スウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス前事務局長
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