ニューヨーク 政情混乱や深刻な経済危機に直面する南米ベネズエラの原油生産量が昨年12月、
日量170万バレルと過去28年間で最低水準に陥ったことが14日までにわかった。

エネルギー関連分野の情報提供企業「S&Pグローバル・プラッツ」が報告した。
ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量を有しているとされる産油大国だが、
経済危機が表面化し始めた2014年からは27%落ち込む水準となっている。

マドゥロ大統領率いる政権の経済失政などで財政破綻(はたん)の危機が深まり、
デフォルト(債務不履行)は必至との見方も出ている。

石油収入はベネズエラの主要な歳入源で、
歯止めが利かない生産量減少は食糧や医薬品不足などに泣く国民の窮状をさらに深刻化させる。
同国政府の統計によると、経済危機の進行に伴いマラリア感染や幼児死亡が激増。
政府は貴重な石油輸出収入を食糧や医薬品確保に充てざるを得ない事態に追い込まれている。

デフォルトに襲われた場合、
債務の早期返済を求める債権者が米国内にあるベネズエラの石油権益や洋上のタンカーの押収を急ぐ事態も予想されている。

CNN
https://www.cnn.co.jp/business/35113116.html