今月中旬にカナダで開催される国連のPKO=平和維持活動に関する国防相会合で採択される政治宣言の草案が明らかになり、少年兵などとして子どもたちが紛争に巻き込まれるのを防ぐための措置を強化することが盛り込まれました。
PKOに関する国防相会合は、去年のロンドンに続いて、ことしは今月14日から2日間、カナダのバンクーバーでおよそ70か国の国防相らが出席して開かれます。

NHKは、議長国のカナダが各国に配布し、14日の会合で採択される政治宣言の草案を入手しました。
「バンクーバー原則」と題した草案は前文で「紛争のもとで、武装勢力などが兵士やスパイ、調理人、さらには性的な対象として数千もの子どもたちを強制的に利用している例が広がっていることに深い懸念を表明する」としています。

そして、少年兵は敵ではなく保護の対象だとして、少年兵の扱いについて、PKOのすべての要員に対して事前に研修や訓練を行うことや、各地で活動しているPKOに民間の専門家を派遣するなど、子どもたちが紛争に巻き込まれるのを防ぐための措置を強化することが盛り込まれました。

草案を作成したカナダ政府は「従来のPKOでは、少年兵を帰還させるためのアプローチ1つをとっても、警察、軍、政治部門で考え方が異なっていた」と指摘し、政治宣言をより多くの国が採択することで、PKOが地域の平和により貢献することが期待されます。
nhk
11月4日 11時38分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171104/k10011210231000.html