熱帯低気圧マリンによる大雨の影響で子ども4人が死亡、6人が行方不明となった

12日のルソン地方は熱帯低気圧マリンが上陸して大雨に見舞われた。首都圏などでは土砂崩れなどで子ども4人が死亡、7人が行方不明となっているほか、政府機関が休業。ルソン地方ラグナ州などは13日の全面休校を発表した。
 フィリピン気象庁によると、熱帯低気圧マリンは午後4時現在、ルソン地方パンパンガ州バコロール付近を時速15キロで西北西に進んでいる。12日夜にはサンバレス、バタアン両州付近を通過、ルソン地方を横断し南シナ海上に抜ける見込み。比気象庁はサンバレス、バタアン、パンパンガ各州では13日にかけても1時間当たり30ミリ以上の雨が予想されるとして、警報を出して注意を呼び掛けた。
 首都圏パサイ市では大雨により増水した川で泳いでいたとみられる12歳の少女が死亡、首都圏パシッグ、タギッグ両市に隣接するルソン地方リサール州タイタイ町では12日未明に土砂崩れが起き、家の中にいた14歳と17歳の少年が死亡したほか、ケソン州では病院の壁が落下し生後数カ月の乳児がコンクリート片に当たって死亡した。
 国家災害対策本部のマラシガン報道官は、リサール州での土砂崩れについて「避難を呼び掛けていたが不幸な事故が起きてしまった」と述べ、特に沿岸部などに対して注意を呼び掛けた。
 地元自治体関係者によるとラグナ州カランバ市で6人、カビテ州シラン町では1人が行方不明になっている。カビテ州のレムリヤ知事は捜索活動を継続していると述べた。
 大統領府は12日午前、首都圏、中部ルソン、ルソン地方カラバルソン両地域において同日の政府機関を休業にすると発表。比証券取引所も休場となり、取引は終日中止となった。
 13日も首都圏などでは雨が予想されている。同日の全面休校を決めたのは首都圏ラスピニャス市、カビテ、サンバレス、ラグナ、ケソン各州、リーサル州の一部など。(森永亨)

まにら新聞
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