ハンガリー政府が、首都ブダペスト生まれのユダヤ系米国人投資家のジョージ・ソロス氏(86)を中傷するポスターを
今月初めから都市部で大量に掲示。国内外から批判を受け、2週間程度でポスターを撤去する事態となった。
来年4月の総選挙をにらみ、難民排斥政策をとる政権の支持を訴える奇策だったが、失敗に終わった。

 ポスターはソロス氏の顔写真とともに「ソロス氏が最後に笑うのを許すな」と書かれていた。
ソロス氏の財団は、難民らの支援や人権保護を目的に活動するハンガリーのNGOなどを支援。
これに対し難民排斥を訴えるオルバン首相はソロス氏を敵視し、ソロス氏関連のNGO活動を制限するなど、対決姿勢を強めている。

 ポスターについては国内のユダヤ系団体がユダヤ人への攻撃と受け止め、「欧州の闇を思い起こさせる」と非難。
コフィ・アナン元国連事務総長も「外国人排斥の感情を表現している」と懸念を表明していた。

https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20170724k0000m030033000c.html