2017年07月20日 16:11
(アップデート 2017年07月20日 16:13)

英国はEU(欧州連合)に対し、自国がEUから脱退した後、核廃棄物を返還する可能性があることを通達した。フィナンシャル・タイムズ紙が、英国のEU離脱に関する協議で提出された文書をもとに報じた。

協議における英国政府の姿勢が示されているこの文書には、英国が「放射性廃棄物をその発生源である国に返還する」権利を有する、と強調されている。英国政府高官が匿名で同紙に語ったところによれば、この文言は放射性廃棄物の問題についてEUの利益に基づき合意に達しなければならない、ということをEUに対して暗に示す通達である。
5月には、ユーラトム(欧州原子力共同体)所有の放射性物質の管理を英国政府に委ねることをEUが計画していることが明らかになっている。

カンブリア州にある英国最大の原子力施設「セラフィールド」では様々な時期に核燃料が生産され、また兵器用プルトニウムも製造されてきた。
フィナンシャル・タイムズ紙によると、この施設には約130トンのプルトニウムが保管されている。この中には他のEU加盟国から持ち込まれた使用済み核燃料も含まれている。
https://jp.sputniknews.com/europe/201707203903582/