文春新書
戦争にチャンスを与えよ
エドワード・ルトワック 奥山真司訳

ベストセラー『中国4.0』の著者、待望の最新作! 国連・NGO・他国の介入が戦争を長引かせるのだ!――本当の戦争を知る大人の戦略論
著者のルトワック氏は、ローマ帝国の戦略に関する論文で博士号を取得するなど、古今東西の歴史に関する博識を有する一方で、実際の戦場も
経験し、安全保障に関して各国のアドバイザーとして活躍している異色の人物です。「歴史」も「理論」も「実践」も知り尽くした「最強の戦略家」です。
旧ユーゴ内戦、ルワンダ内戦、シリア内戦といった紛争において、実は「良心」や「正義感」や「人道的配慮」にもとづく国連やNGOや他国による中途半端な
「介入」が、「戦争」を終わらせるのではなく、「戦争」を長引かせている――ルトワック氏はこう断言します。だからといって「戦争」を奨励しているわけ
ではありません。「戦争」を無理に「停戦」させても、「戦争の火種を凍結する」だけだという事実を指摘しているだけなのです。「本当の平和は、戦争の
当事者自身が戦争を倦むほど、徹底的に戦った後でなければ訪れない」と。
「難民支援が難民を永続化させる」「国際組織やNGOは紛争をビジネスにしている」「軍事力ではなく同盟関係がすべてを制す」など、本書は私たちが見誤り
がちな「戦争」と「平和」の見方を正してくれます。また、「平和のためにこそ尖閣に武装人員を常駐させろ」「日本の「あいまいさ」が中国の誤解を生む」
「北朝鮮の核・ミサイル能力を侮るな」「日本が国連常任理事国になる秘策」といった日本に対する具体的な提言も満載です。現代の「戦争」と「平和」を
考える際の必読書です。
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166611201